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立腰(腰骨を立てる)は性根を入れる極秘伝

公開日: : 人間教育, 子育て,

前にも申した通り、私は人間として大事なことの

第一として「いったん決心したら、たとえ石にかじりついても必ずやり抜く人間に」

第二として「人に対して親切な人間に」

という二か条を申しましたが、そのうち第一の「いったん決心したら、必ずやり抜く人間」にするにはいったいどうしたらよいでしょうか。

 

それは「常に腰骨を立てている人間になる」ということです。

あまりピンと響かないかもしれませんが、いわば大黒柱を打ち立てるようなもので、これ以外にはないと思うのです。

では、ひとつ皆さんもやってみてください。

第一にお尻をうんとー後ろへ引いてください。

ただし、腰掛けの後ろにもたれないようにして、お尻をうんと後ろへ引いてください。

次には、腰骨の中心に当たるあたりを、ぐっと前へ突き出してください。

お尻をうんと後ろへ引くのと、腰骨をぐっと前へ突き出すのと、二つの力が切り結ぶところに、脊柱がまっすぐ立つようにするわけです。

そしてこの切り結ぶ一点が、常にきりっとしていることが、人間の性根の土台となるのです。

ritsuyo

 

さて、いったん決心したことは必ずやり抜く人間になるためには、朝起きてから夜寝るまで、常にこうして腰骨を曲げないで立て通しているような人間になる意外に方法はないわけです。

これは性根の入った子どもにするいわば「極秘伝」であるとともに、健康のためにも一番よいわけです。

内臓を圧迫しませんから、内蔵はいつも全解放で、胃も腸も肝臓も腎臓も活発によく働くのです。

その上に、人間としての性根が入るわけです。

これさえできるようになれば、その子どもさんは自分がやりたいと思う計画を立てる際にも、自分の力に余るような、ふやけた計画は立てないようになります。

したがって、いったん立てた計画は、必ずやり抜く人間になるわけです。

 

私は今年、83歳になりますが、15のときからはじめて60年以上の間、朝起きてから寝るまでずっと腰骨を立て続けているのです。

年齢の割に、まだ若いと言われるのも、ひとえにこの腰骨を立て続けてきたおかげです。

また、ここ15年間は、自分が立てた計画というもの大体皆仕上げてきたのも、腰骨を立て続けてきたおかげだと思います。

なお、一般にインテリ家庭の子どもというものは、とかく気が散りやすくって、根気の続かないお子さんが多いようですね。

それを直すには、腰骨を立てる意外には秘訣はないのです。

 

では実際の問題として、いったいどうしたらいいのでしょうか。

ます、わが子によくそのことを話して、これが人間の一生において一番大事なことだということを、よく納得させることです。

それ以外は、腰骨が曲がっているところを見たら、後ろから黙って手を当ててなで直してやるんです。

その際、大事なことは、「いっさい小言を言わない」ということです。

つまり「あれだけよく話しておいたのに、あんたまた曲がっているじゃないの」などと言ったら、一切がブチ壊しです。

いったん自分が言うまいと決心したら、たとえ首がちぎれても言わぬということ一つ守れないようでは、子どもの躾などできるはずがありません。

その代わりに、わが子を腰骨が曲がっていたら、その曲がった腰骨をそっとなでてやるんですね。

そうすると子どもは、後ろを振り向くわけです。

ここで大事な点ですが、親御さんとしては、ただにっこり笑うだけで、一切小言を言わないということです。

ここが大事な決め手ですね。

 

この腰骨を立てるということは、人間としての一切の基なんですから、親御さん方としても真剣に取り組まねば、到底できることではありません。

少なくとも三年〜五年はかかるものと思ってよいでしょう。その代わりにわが子は、それで一生の免状を身につけるわけです。

 

ritsuyo

 

なおついでですが、腰骨が立つようになりますと、子どもの頭の働きも良くなります。

それはなぜかというと、常に精神が緊張して、注意の集中力が強くなるからです。

現在、私の提唱に共鳴されて、この「立腰教育」を実践している学校の校長先生や担任の先生方が全国にたくさんおられますが、皆それぞれに立派な教育効果を挙げられておられます。

そのうちのほんの一例として、この「立腰教育」を受けている子どもさんの書いた作文をちょっと読んでみましょう。

「腰骨を立てる!立てると同時に、姿勢が良くなり、それと同時に頭の回転もよくなる!腰骨を立ててわからない問題を解いていると、ふとそのこたえが頭の中に浮かぶ。そのとたん嬉しくなる。腰骨を立てるということは、なんてすばらしいことなんだろう」

もう一つ。

「昨日の日曜日に、僕は算数の宿題をやろうと思いました。ところが何回四でも、どう手をつけてよいかわかりません。ところが、ハッと気がついてみたら、腰骨がゆるんでいました。そこで、腰骨を立てて読み直したところ、どうしたらよいかパッとわかりました」

このように、立腰教育を受けている児童たちが全国から寄せられた作文の中には、これとまったく同じ事柄について書いた子どもたちがたくさんおります。

ともかくも「腰骨を立てる」この一事を子どもに躾けられたら、親としてわが子への最高最大の贈り物であるということを申し上げたいのです。

「家庭教育の心得21 母親のための人間学」(森信三著)8より

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姿勢を正しくしなさい、というのは小さい頃から教わっていました。

でもその効能、意義をきちんと説明してくれる大人はいませんでした。

見てくれの問題だろうと思っていたくらいでした。

 

立腰教育。

この本を読んではじめて知りました。

そして科学的に内臓に負担がかからないとか、精神が緊張して集中力が強くなるとか。

そんな効果があるとは知りませんでした。

子どもの教育として推奨されていますが、もちろん大人にも効果がありそうです。

これだけ教育の父である森氏がすすめるのであれば間違いんでしょう。

既に実践しているかたも数多くいるとか。

息子と一緒にやっていきたいと思います。

 

ただ、実際にはどうしたらいいんでしょうか。

普段の生活の中だけで指導するのか。

時間を設けて瞑想のような形で実行して行くのか。

既に先人たちが多くの実践、実績を残していると思うので、もう少し立腰について勉強し、実践して行こうと思います。

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Comment

  1. にしやま より:

    感銘いたしました。子どもにも、わたしにも必要だと思いました。文章から力とシャンとしたオーラが伝わります。このブログに会えて嬉しく、思わずコメントさせていただきました。

    • 子育てオヤジ より:

      コメントありがとうございます!
      しばらく更新をしてなかったのですが、にしやまさんにコメントいただき、読んでくれている方がいることがわかかって、嬉しいです。
      折を見て、また再開したいと思います!

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