「教育は早いうちから」 江戸時代の子育て本 和俗童子訓に学ぶ 1
「和俗童子訓」は江戸時代の学者、貝原益軒が1710年に著述した書物で、日本で最初にまとまった教育論書です。
主に江戸時代の武士階級、豪商階級、そして市民の子供への教育について、親が知っておくべきこと、気をつけておくべきことを体系立てて組み立てられています。
当時の日本の教育は世界のどの国よりも先進的だとされていました。
そのときの教育方法を知り、現在の教育に照らし合わせてどのように活用出来るか、学んでいきたいと思います。
現代語の後に、現在の私の状況と照らし合わせてみた感想、考察を記載しています。
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<和俗童子訓の現代語>
子供は良い事も、悪いことも、幼いときから見聞きして真似して覚え、行動に移します。
だから子供を、幼いときから、素晴らしい人に教育してもらい、よい道を歩んでもらうことが大切です。
人間は生まれたたときから、仁・義・礼・智・信という徳性を持っています。
そのことをしっかりと気づかせるように育てば、親子、上下関係、夫婦、年長と年少、友人の関係はうまくいきます。
そしてこのことが、人が万物よりも優れ、万物の霊長と言われる理由です。
でも、食べることや、着ること等、生活を良くすることだけを教えて、人の徳というものを教えなければ、動物と何も変わりません。
昔の人は、このことに気づいて、先生をつけたり、学ぶところをつくって、幼いときから人の道を教えてきました。
小さなことも、先生が教えないと、自分ではなかなかできるようになりません。
まして、大きな人間になるためには、どんなに賢人と呼ばれる人でも、自分だけでは気づかず、みんな聖人と呼ばれる人を先生にして学んでいます。
つまり、人は聖人の教えがないと、人としての道を知ることができないのです。
だから教えることは、早いうちがいい。
子供がまだ悪に染まらないうちに、早く教えることです。
悪に染まった後では、教えても善には移らないし、悪いことをやめづらいのです。
昔の人は、しっかりと食べ始めた時、物を言えるようになったときから教育をするべきと言っています。
お金持ちの家では、人間として優れた人物を選んで、早く子供の教育係を任せましょう。
お金持ちでない家でも、早いうちから素晴らしい友達と交流させ、悪いことを学ばせないようにしましょう。
・早く教えること
・子供に接する人を選ぶこと
これが昔の人の子供を育てる良い方法です。
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<感想・考察>
「三つ子の魂百まで」ということわざがありますが、その解説のような文ですね。
うちの息子が0歳の時、ある認証保育園に預けたときがありました。
規模がそれなりに大きいにも関わらず、いろんな年齢の子供たちが時間と場所を共有するような保育園。
その中で、何故かうちの息子を気に入ってくれる5歳の女の子がいました。
息子にずっと付いて回って、いろんなことを教えてくれるようになったんです。
息子は0歳児。
もちろんまだ言葉もわからないししゃべることもできない。
それでもその女の子からいろいろと教えてもらっていたら、クラスで一番早く言葉を覚えてしまったんです。
さらに歌もいろいろと教わり、1歳6ヶ月のころにはレパートリーが10曲以上も持つようになりました。
それがいいのかどうかはわかりません。
でも、5歳の女の子のおかげで言葉と歌を早くから覚えられたのはほぼ間違いない思います。
和俗童子訓の早いうちから教えることが大切、というのは身にしみて実感しています。
これからも早いうちに教えていこうと思っています。
特に人としての道。
親が自ら教えていくことが大切ですね。
昔であれば寺子屋などがありましたが、今の世の中で、人としての生き方を教えてくれるような場所はあるのでしょうか。
過去の日本から教育を学んでいこうと思います。
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